プロジェクターはレンタル出来る
『黒い十人の女』。
プレイボーイのテレビ・プロデューサーをめぐる十人の女たちの愛憎劇をシニカルに描いた映画です。
「モダン」で「スタイリッシュ」な映像派と呼ばれた市川毘がもともとオシャレな映画監督であることは間違いないのですが、90年代の渋谷系に取り込まれてしまうのは、どういうもんでしょうか・・・。
この間、プロジェクター レンタルしてこの映画を観ました。
この映画が40年近く経った今、それぞれの眼にスタイリッシュな映像で映るのは、またそれぞれの理由があります。
そもそも、市川箆という監督は何のテーマを撮ってもスタイリッシュな人ですから、それ自体何の疑問もないのですが、わたしにとっての市川箆スタイリッシュ作品とは『犬神家の一族』と『獄門島』というところが人それぞれのところでもあります。
・・・しかし、圧倒的にシャレた部分というか、作品の中にヨーロッパの香りを漂わせているのが岸恵子の存在ですね。
これは世代的なイメージかもしれませんが、やはり、わたしたちが子供だった頃、マリームだかクリープだかのCFで「パリな私」を延々見せられ続けたあの後遺症によるモノが大きいのです。
ラベルを集めるとパリが当たる・・・。
それは途方もなく遠い場所。
カフェでザンスでモナムール。
そのパリに、ラベルを集めずとも行った岸恵子。
日本内フランス女優でした。
・・・恥ずかしながら、今わたしの中にあるパリの概念は岸恵子によって作られたのです。
だから、わたしの眼には『悪魔の手毬唄』ですらスタイリッシュに見えてしまうのでしょうか?
« 呼吸が止まっても寝続ける? | メイン | 占星家 »