映画の歴史・・・その9
【ポーランド派】
1950年代、世界に衝撃をあたえる映画作家たちがポーランドにあらわれます。
アンジェイ・ワイダ、イェジー・カワレロヴィッチ、アンジェイ・ムンクを中心とする"ポーランド派"です。
ナチス占領とスターリン支配に揺れた母国の悲痛な歴史を体験したかれらは、鮮烈な映像造形で不条理な情況や存在を追求しました。
それぞれの作品に『灰とダイヤモンド』、審、『エロイカ』などがあります。
【プリー・シネマ】
1950年代、イギリスに起こった新しい記録映画運動です。
またはその作品のことをいいます。
従来の記録映画がもっぱら社会制度に目を向けていたのに対し、労働者階級の現実に焦点をあて、かれらの日常生活をありのままに描こうとしました。
リンゼイ・アンダーソンの『ああ、夢の国』(53)、カレル・ライスとトニー・リチャードソンの『モンマは許さない』(55)などで、個人を対象にするところや、詩的な表現、自由な構成がその特徴です。
監督のなかには、『長距離ランナーの孤独』(62)を演出することになるリチャードソンのように、劇映画の分野へと進出する者もいて、フリー・シネマの影響は60年代まで色濃く残りました。