男のフレンチ・テイスト 2
フランチェスコ・スマルトは、オーダーメード紳士服から出発して、世界に冠たる男のトータルファッションを展開しています。
スマルトと同じイタリア生まれでパリ育ちのデザイナーに、ニノ・セルッティがいます。
最近の映画『プリティ・ウーマン』で、リチャード・ギア扮する滅茶苦茶ダンディな男の服装をディレクトしました。
概して、フレンチ・テイストの紳士服は、ブリティッシュより堅さを取り去った、洗練されたムードをかもし出しています。
どちらかといえば、イタリアン・テイストに近いけれど、しかしイタリアンと同じかといえば、そうではないのです。
概して、イタリアンの保守派に近いですが、数多いイタリアン・アバンギャルド(前衛)なところが少ないのです。
フランスのものがイタリアに近いのは、フランスのデザイナーにイタリア人が多いこともありますし、また、デザインはフランスでも、ファクトリー(工場)をイタリアに大きく依存しているからです。
メンズのフレンチ・シルエットの特徴としては、すべてイタリアほど過激でなく、肩幅は広め、胸のドレープもソフトで堅くなく、ウエストの絞りはブリティッシュほど絞らないソフトシェイプで、少しばかりゆったりしています。
襟のゴージライン(「く」の字型の襟の刻み)もブリティッシュより低く、イタリアンより高めであることが多いです。
ズボンもまた、ブリティッシュよりゆるやかなドレープがついた2本のタック付きが基本で、何事においても優美です。